SHIKIMEI REVIEW
トラフ展 インサイド・アウト
© Nacása & Partners Inc.
トラフ展 インサイド・アウト
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トラフ展 インサイド・アウト
© Nacása & Partners Inc.

トラフ展 インサイド・アウト

TOTO ギャラリー・間

トラフ建築設計事務所は、鈴野浩一(すずのこういち)さんと禿真哉(かむろしんや)さんによる建築家ユニットです。建築設計事務所、とはいうものの、トラフの設計してきたものは、いわゆる大文字の〝建築〟だけではありません。住宅に始まり、店舗やショールームの内装、インテリアや家具、ウィンドウディスプレイ、展示会場の構成、舞台美術、プロダクトやアクセサリーに至るまで、いわば〝空間〟を構成するものであれば、どんなものでも手がけてきました。

逆に言うと、都市/建築/インテリア/家具/日用品といった、これまで暗黙のうちに設定されてきた階層を、いったんフラットな視線で捉え直したうえで、個々のプロジェクトがもっている具体的な条件を掘り下げ、そこから固有の〝空間〟(トラフの表現を借りると〝敷地〟)を立ち上げるという方法論は一貫しているのです。

トラフは2004年に手がけた「テンプレート イン クラスカ」で、一躍、注目を集めました。これは築35年のホテルをリノベーションするプロジェクト。客室に必要な機能や備品に加え、宿泊客が持ち込むものも、すべて壁に空けられたフレームに収めるという斬新な試みを行ったのです

「テンプレート イン クラスカ」では、なにもかもが〝等価〟なものとして扱われましたが、ユニットがスタートした時点で、すでにこうした指向性を打ち出していたのは、たいへん興味深いところです。同じく、今回の展示も、トラフ独自の〝フラットな視線〟に貫かれています。これまで関わってきたプロジェクトや、たくさんのスタディ、あるいは思考のスケッチを、さまざまなスケールのまま、大きなテーブルに配置し、ものづくりのワンダーランドと呼びたくなるような風景をつくりだしているのですから。

展示タイトルの「インサイド・アウト」には、トラフのアタマの中を〝裏返し〟にして、思考のプロセスを追体験させたいという意図が込められています。大小さまざまなモノを通して、空間の意味を考えることのできる絶好の機会です。

会期:2016年10月15日(土)~12月11日(日)
開館時間:11:00〜18:00
休館日 :月曜・祝日 ただし11月3日(木・祝)は開館
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex161015/

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