SHIKIMEI REVIEW
It’s a SONY展
It’s a SONY展
It’s a SONY展

It’s a SONY展

ソニービル

ソニー株式会社の創業は1946年。さらに20年後の1966年には、銀座にソニービルを開館します。2016年は創業70周年、ソニービル開館50周年という節目の年なのです。

創業者のひとりである盛田昭夫さんは、ソニービルの構想を固める際、「来られたお客さまが、つぎつぎと興味をもって見て廻っていただけるような構造でなければならない」と考え、ニューヨークのグッゲンハイム美術館を思い浮かべます。「エレベーターで上まであがると、あとは渦巻き状の通路を、絵を見ながら歩いて行くと、自然に下まで来てしまうという構造」に注目したのです。

こうしたヴィジョンをかたちにしたのが建築家の芦原義信さんでした。芦原さんが生み出したのは「花びら構造」と呼ばれる独自のアプローチ。ひとつのフロアを田の字のかたちに4分割し、「真ん中の柱を中心に4つのセクションを少しずつ(90センチ)段違いにして、ひと回りでちょうど1階分下がる」というアイデアを考えついたのです。その結果、ソニービルは1960年代のモダニズムを代表する名建築となりました。

現在、ソニービルでは、開館50周年を記念して、「It’s a SONY展」が開催されています。見どころはふたつ。ひとつめは、竣工当時の柱や壁を含め、花びら構造を体感できる空間構成。もうひとつは、ソニーが誇る歴代のプロダクトや、音楽・映画・ゲームなどのエンタテインメント作品がずらりと並ぶ展示。つまりこれは、フロアを上がっていくとともに、ソニーの歩みが一望できるという、きわめてユニークな企画なのです。

最初のフロアでは、〈POPEYE presents “My Favorite Sony”〉と題し、雑誌「ポパイ」とのコレボレーションが楽しめます。さまざまなクリエイターが、それぞれ好きなソニー製品を挙げていくという趣向で、たとえば、藤原ヒロシさんがプロフェッショナルウォークマン WM-D6(1982年)を、馬場雄さんがカセットウォークマン ″My First Sony″ WM-3060(1988年)を、水曜日のカンパネラのコムアイさんがポータブルミニディスクレコーダー ″MDウォークマン″ MZE55(1998年)を選んでいます。

映画で言えば本編に当たるのが〈Sony’s History〉のコーナー。前身である東京通信工業株式会社の誕生から始まり、製品の変遷が年代ごとにたどれる構成となっています。日本初のトランジスタラジオ「TR-55」(1955年)や、世界初のトランジスタテレビ「TV8-301」(1960年)といった先駆的な製品から、音楽の聴き方を決定的に変えてしまった〈ウォークマン〉シリーズに至るまで、いわば20世紀のレガシーとも呼ぶべき歴史的なプロダクトが、700点以上も並んでいるのです。ソニーは、オーディオ・ヴィジュアル文化を、つねに先取りしてきた企業であり、その革新性がよくわかる展示となっています。

なお、本展は〝パート1〟であり、2017年2月17日(金)から3月31日(金)にかけては〝パート2〟が予定されています。2018年、銀座ソニーパークとして生まれ変わることを祝おうと、さまざまなジャンルのアーティストが「未来のPark」をテーマにしたインスタレーションを手がけるとのことです。

会期  :Part-1 2016年11月12日(土) 〜 2017年2月12日(日)
Part-2 2017年2月17日(金) 〜 2017年3月31日(金)
開館時間:11:00−19:00 ※ 2016年12月31日(土)、2017年1月2日(月)・3日(火)は18:00まで
休館⽇ :2017年1⽉1⽇(⽇)、2⽉20⽇(⽉)
http://www.sonybuilding.jp/ginzasonypark/event/

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