SHIKIMEI REVIEW
鋤田正義「SUKITA / M BLOWS UP David Bowie & Iggy Pop」

鋤田正義「SUKITA / M BLOWS UP David Bowie & Iggy Pop」

キヤノンギャラリーS

デヴィッド・ボウイの〝ベルリン3部作〟の中核をなすアルバム『ヒーローズ』(1977年)。このロック史に燦然と輝く傑作のジャケットを撮影したのが、日本人写真家の鋤田正義さんです。鋤田さんはミュージシャンのポートレイトやライブ写真を手がけてきた第一人者で、有名どころを挙げるだけでも、マーク・ボラン、サディスティック・ミカ・バンド、YMO、エイドリアン・ブリュー、立花ハジメ、シーナ&ザ・ロケッツ、忌野清志郎など、そうそうたる名前が並びます。

今回、展示の中心となっているのは、1977年、プロモーションのために来日したデヴィッド・ボウイと盟友イギー・ポップを撮ったときの作品。そのいきさつについて、鋤田さんはこう記しています。

「ツアーでの来日とは違い、彼らにも時間の余裕があるようだったので、僕の方から『撮りたい』と依頼をしたところOKが出て、急遽フォトセッションが実現することになった。原宿の小さな貸しスタジオで、デヴィッド・ボウイを一時間、イギー・ポップを一時間、フォトセッションすることができた」

ふたりとも、いかにもロックアーティスト然としたポーズを決めつつ、多彩な表情を披露し、見ていて飽きることがありません。鋤田さん自身、「撮り出したら、瞬間の美しさ、おもしろさ、インパクトの強さなんかを感じたらどんどんシャッターを切っていく」タイプだそうですから、撮影そのものが、まさに熱のこもったセッションだったことがうかがえます。その一方で、セッションを終え、素顔に戻ったような写真もあり、ボウイやイギーが鋤田さんに心を開いていたことも伝わってきます。

現在、天王洲の寺田倉庫G1ビルでは、大回顧展「DAVID BOWIE is」が開催中です(4月9日まで)。それとあわせて、品川のキヤノンギャラリーSにも足を伸ばし、いまだ色褪せることのないボウイのイメージを、あらためて目に焼きつけてみるのも悪くないでしょう。

会期 :2017年1月19日(木)−3月6日(月)
時間 :10:00−17:30
休館日:日曜・祝日
http://cweb.canon.jp/gallery/s/

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