SHIKIMEI REVIEW
サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで
ジョンペット・クスウィダナント《言葉と動きの可能性》2013年
展示風景:「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」森美術館、2017年 撮影:木奥恵三 画像提供:森美術館、東京
サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで
リー・ウェン《奇妙な果実》2003年 Cプリント 42×59.4cm
サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで
コラクリット・アルナーノンチャイ《おかしな名前の人たちが集まった部屋の中で歴史で絵を描く 3》2015年
展示風景:「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」森美術館、2017年 撮影:木奥恵三 画像提供:森美術館、東京

サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで

国立新美術館×森美術館

この10年において高い経済成長をみせるASEAN(東南アジア諸国連合:インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオスの10カ国)は、現代アートの世界でも活況を呈し、いま国際的な注目を集めています。本展覧会は、ASEAN設立50周年を記念して、史上最大規模で東南アジアの現代美術が紹介されるアート・フェス。2年半にわたる現地調査を経て選定された86組のアーティストによる約190点の作品を、同じ六本木エリアにある2大美術館を巡って鑑賞していきます。

会場はさまざまな視野で9つのセクション(国立新美術館:うつろう世界/情熱と革命/アーカイブ/さまざまなアイデンティティー/日々の生活。森美術館:発展とその影/アートとは何か?なぜやるのか?/瞑想としてのメディア/歴史との対話)に分けられ、時代の潮流と変動を背景とした東南アジア現代美術の発展と成果を掘り下げながら体験できる構成です。多民族・多言語・多宗教のこの地域ならではのアイデンティティーがモチーフからも感じられる作品やユニークな参加型展示、日常的な目線のアート活動などが展開されていて、その体験は各作家の視点をガイドに東南アジアを巡るアートの旅のよう。実際に、作品店舗に陳列された雑多なものを購入したり、5tの糸が敷き詰められた作品空間で運良く金のネックレスを見つけた人はそのままお土産として持ちかえることもできます。

また、天気雨を意味するタイトル「サンシャワー」は、晴れていながら雨がふる東南アジアの熱帯気候特有の気象現象ですが、詩的なメタファーとしても効いています。例えば、おびただしい数のカラフルなプラスチック製の風鈴が揺れ動くインスタレーションでは、日本で馴染みのあるガラスの風鈴とは異なる音色や光のゆらぎが東南アジアの“変化の兆し”として身体に響いてくるといった具合に。そしてサンシャワーを浴びた後は、困難な時代を経て多様な表現の果実を実らせた作家たちの逞しさが、熱い日射しのようにいっそう眩しく感じられるのです。

主催:国立新美術館、森美術館、国際交流基金アジアセンター
会期:2017年7月5日(水)- 10月23日(月)
会場1【国立新美術館 企画展示室2E】
時間:10:00 – 18:00(金曜、土曜は21:00まで)※入場は閉館の30分前まで
休館日:火曜
http://www.nact.jp/exhibition_special/2017/sunshower/
会場2【森美術館】
時間:10:00 – 22:00(火曜は17:00まで)※入場は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休
http://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/sunshower2017/index.html
入場:2館共通(一般1,800円/大学生800円)、
単館(一般1,000円/大学生500円)
[特設サイト]http://sunshower2017.jp
問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

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