SHIKIMEI REVIEW
ヴァージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』 – 時代を超えて生き続けるメッセージ –
所蔵:ケープアン・ミュージアム
ヴァージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』 – 時代を超えて生き続けるメッセージ –
所蔵:ケープアン・ミュージアム
ヴァージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』 – 時代を超えて生き続けるメッセージ –
所蔵:ケープアン・ミュージアム

ヴァージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』 – 時代を超えて生き続けるメッセージ –

GALLERY A4(ギャラリーエークワッド)

1942年にアメリカで出版(日本では1954年に発売)されて以来、世界中の子どもたちに読み継がれている絵本『ちいさいおうち』。1軒の家を主人公として都市化や工業化による移り変わりを描き自然や生命の大切さを伝えた絵本を子どもの頃に読んだ人も多いのではないでしょうか。本展覧会は、その作者ヴァージニア・リー・バートン(1909-1968)の創作の源泉を、繊細な手仕事の作品(原画・スケッチ・テキスタイル)や関連映像と共に触れることができます。

絵本作家のほかにテキスタイルやグラフィックのデザイナーとしても活躍していたヴァージニア・リー・バートンは、近隣に住む主婦たちにデザインを教えて「フォリーコーブ・デザイナーズ」という手工芸の職人グループを創設しています。産業革命に湧く当時のアメリカ社会のなかで失われつつあったクラフトワークや、日常の中から生まれるデザインを大切にして生まれた数々の作品は、商品化され全米で人気を博しました。彼女はいつも生徒たちに「自然をよく見るように」と説いていたのだとか。20世紀のボストン郊外の小さな街での素朴な暮らしで彼女が大切にしていた身近なものへのまなざしや愛情は、さらに発展を遂げた21世紀の環境を生きる私たちにも新たな気づきや共感をもたらすものでしょう。

会場は東京メトロ東西線「東陽町駅」近くにある竹中工務店が「建築・愉しむ」をコンセプトに東京本店1Fに開設した公益財団法人ギャラリーエークワッド。空間を活かした立体的な展示演出がされていて絵本から飛び出したような「ちいさいおうち」の再現オブジェもあるので、大人はもちろん夏休み中の子どもたちも心豊かに楽しめる“とっておき”な展覧会体験になりそうです。

会期:2017年6月1日(木)- 8月9日(水)
時間:10:00 – 18:00(最終日は17:00まで)
休館日:日曜、祝日
http://www.a-quad.jp/index.html

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