SHIKIMEI REVIEW
フランシス真悟「Interference」
フランシス真悟「Interference」
Title:Mirroring (green-blue) Medium:Oil on canvas Size:35.5 x 28cm Year:2017
フランシス真悟「Interference」
Title:Delightful (turquoise) Medium:Oil on canvas Size:41 x 30cm Year:2017

フランシス真悟「Interference」

横浜 ギャルリーパリ

1969年カリフォルニア州サンタモニカ生まれのフランシス真悟さんは、子供時代に日本で育ち、米国でアーティストとしてのキャリアをスタートして以来、日米を拠点として国際的に活躍している抽象画家です(現在アメリカ在住)。2001年から2010年までは横浜でアトリエを構え、自身もトークプログラムに参画した「ヨコハマトリエンナーレ(2005年)」のサテライトスタジオ会場「トリエンナーレ・ステーション/スタジオ」(関東財務局跡地の建物)を活用した「ZAIM」では、墨屋宏明氏と共に“ハッチアート”というアーティストやギャラリスト、コンサルタント、投資家など多彩なメンバー構成のキュレーションチームを立ち上げ、若手アーティストの展覧会や国際的なグループ展を企画してきました。オリンピックなど大きなイベントでは常に「レガシー」の在り方が問われていますが、このようなアートでの取り組みは今後も注目される事例でしょう。「Interference」は、そんなフランシス真悟さんが再び横浜の地から発信する最新個展になります。

フランシス真悟さんといえば、深い静寂と空間的な広がりをたたえた独特なブルーの抽象画など「色彩」で多くの人を魅了してきましたが、この会場の作品には色としての主張はありません。一見、空間と馴染んで何も描かれていないようにも見えます。しかし作品に近づくと視線のすべてに呼応して反射するようにキラキラと豊かな表情(マチエール)が立ち表れて、心が動きはじめます。そして、それこそが展覧会のコンセプトでもあるようです。「現在は“便利”だけど、イメージのディストリビューション。インスタグラムなどのSNSで、人は実際の作品を見ないまま“判断”してしまいます。自分の足を使って「本物」を見ていない。だから、写真には撮れない作品をつくろうと思ったのです。」と、作家は穏やかな口調で語ってくれました。

これらの明確な意志をもつフランシス真悟さんの絵画は、注意深く夜空を見上げた時にひときわ輝いて見えはじめる星のようでもあります。ちょうど会場のある横浜エリアではほぼ3年に1度開催される「ヨコハマトリエンナーレ」も始まりました。この夏、せひ足を伸ばして、もうひとつの星の瞬きと対面してみてはいかがでしょうか。

会期:2017年8月3日(木)– 8月19日(土)
時間:12:00 – 19:00
(最終日17:00まで)
休廊日: 8月13日(日)
http:////www.galerieparis.net/
ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス 応援プログラム

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