SHIKIMEI REVIEW
千葉正也 個展「思い出をどうするかについて、ライトボックス⾵間接照明、⼋つ裂き光輪、キスしたい気持ち、家族の物語、相模川ストーンバーガー、わすれてメデューサ、50m先の要素などを⽤いて」
千葉正也 家族の物語の絵 2017, oil on canvas, 61x73cm copyright the artist, courtesy of ShugoArts
千葉正也 個展「思い出をどうするかについて、ライトボックス⾵間接照明、⼋つ裂き光輪、キスしたい気持ち、家族の物語、相模川ストーンバーガー、わすれてメデューサ、50m先の要素などを⽤いて」
千葉正也 水浴/覗き 2017, oil on canvas, 65.7x91cm copyright the artist, courtesy of ShugoArts
千葉正也 個展「思い出をどうするかについて、ライトボックス⾵間接照明、⼋つ裂き光輪、キスしたい気持ち、家族の物語、相模川ストーンバーガー、わすれてメデューサ、50m先の要素などを⽤いて」
千葉正也 歩くヘビ 2017, oil on canvas, 45.5x33.5cm copyright the artist, courtesy of ShugoArts

千葉正也 個展「思い出をどうするかについて、ライトボックス⾵間接照明、⼋つ裂き光輪、キスしたい気持ち、家族の物語、相模川ストーンバーガー、わすれてメデューサ、50m先の要素などを⽤いて」

ShugoArts

1980年に横浜で生まれ、現在は八王子エリアを拠点に制作をつづけるアーティスト千葉正也さんの個展が開催中です。千葉さんの作品にはすべて空想ではなく実在するものだけが描かれ、いったん絵のためにモチーフを周到に構成してから対象を描く手法により“ポータブル・インスタレーション”とでも呼ぶべき絵画が提示されています。

千葉さんの私小説的な作品世界には、鑑賞者に作家の意図やストーリーに関心をもたせ想像を膨らませるパワーがあります。例えば筆者が思わずギャラリストに質問をした「家族の物語の絵」は、作家のひいおばあちゃんの実際にあった出来事“わが息子が都会に集団就職することになり駅へ見送りに行った帰り道の様子”が、田んぼへの放尿シーンとして描かれているのだとか。それまで息子(作家にとってのおじいちゃん)の行く末を涙ながらに案じながらも、ひいおばあちゃんの生理的な欲求が開放される瞬間を、作家は描かずにはいられなかったのです。

また作家にはスーパーリアルな画力があることも絵をみるとわかりますが、ところどころ筆のタッチが変わっていて印象派の巨匠を感じさせるマチエールや漫画のようなフラットなモチーフが混在しているのは作家の実験精神の現れでしょう。本展で、長いタイトルも含めて“自分に誠実である”ことがもたらす力強さを何よりもドスンと感じました。

会期:2017年10月20日(金)– 11月18日(土)
時間:11:00 – 19:00
休廊日:日曜、月曜、祝日
会場:ShugoArts
住所 : 東京都港区六本木6-5-24 complex665 2
HP : http://shugoarts.com

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